(1)寝間着を脱ぐ @ 前を開く
背伸びしなくてもひざが乗るくらいの高さにベッドを調節して行う。声をかけ
ながら寝間着の前を開ける。
A 患側(マヒのある側)の肩をはずす
患側の肩をはずすと寝間着に≪遊び≫が出て、健側の腕が抜けやすくなる。
B 健側(マヒのない側)の肩をはずす
持ち上がれば、少し肩を持ち上げてもらい、肩をはずす。
C 健側の腕を抜く
寝間着を引っ張りながら、袖から健側の腕を抜いてもらう。
D 寝間着を折りたたむ
患側に横向きになってもらい、寝間着を折りたたむ。
E 体の下に押し込む
十分たたんだら、体の下に押し込む。
F 体の向きを変える
体の向きを健側に変えて、体の下に折りたたんだ寝間着を
引っ張る。
G 患側の腕を抜く
患側の手を支え持ちながら、患側の袖を抜く。 (2)寝間着を着る @ 患側の腕に袖を通す
看護者の左手を患側の袖口に入れ、その手で患側の手を握り、袖を
上げていく。
A 体を手前に起こす
二の腕まで寝間着を上げたら、体を手前に起こし、寝間着を体の下に
押し込む。
B 体を反転させ、上着を引っ張る
体を患側に反転させ、寝間着を腰のあたりまで下に引っ張る。
C 健側の腕を通す
上向きにして健側の腕に袖を通してもらう。
D 健側の肩を入れる
少しでも肩が上がるようなら、持ち上げてもらい、健側の肩を入れる。
E 患側に向きを変える
健側の肩を入れながら、体の向きを患側に変える。
F 背中のラインをまっすぐに
背中の中央のラインがまっすぐになるように整える。しわやたるみが出ると
褥瘡の原因になる。
G 患側の肩を入れる
健側に向きを変え、患側の肩を入れて全体を整える。
H 前を止めてすそを引っ張る
前を止めたら、すそを引っ張って背中のしわを伸ばす。
(1)準備
着替える前にカーテンやブラインドを閉め、プライバシーを守ります。冬は暖房を
入れて部屋を暖めたり、介護者の手を温めたりして、お年寄りに不快感を与えない
ように着を配りましょう。
(2)上着を脱ぐ
本人が座れれば座ってもらって着脱します。健側の腕から脱がし、患側の腕から
着せます。寝たまま行うときは、ベッドの高さに調節し、ひざを乗せて行うと腰を
痛めません
(3)上着を着る
着るときは、脱ぐときとは逆に、患側から始めます。患側の腕に袖を通し、二の腕
まで上げますが、患側の肩まで通してしまうと、動きが不自由になるので、健側の
腕に袖を通してから患側の肩まで上げるのがポイントです。
(4)ズボンを脱ぐ
下半身の着替えは、冬場などは寒く、恥ずかしいものなので、手早く行います。
腰が上がる人には腰を上げてもらいます。腰が上がらない人は、横向きを繰り返し
ながら大腿までずり下ろします。
(5)ズボンをはく
ズボンをはくときは、脱ぐときとは逆に、患側からはかせます。はかせ終わっ
たら、上着と背中のラインを合わせ、しわやたるみがないようにします。
|